🎦人はみな、修行僧なのかもしれない。―映画"PERFECT DAYS " を見ました。
かねてから見たいと思っていたこの映画、
ようやく見るチャンスがめぐってきました。
アマプラさん、ありがとうございます\(^o^)/
例によって、個人の主観で
思ったことをそのまま書いていきますね。
(ここからはネタバレを含みますのでご注意ください)
この映画の主人公は
押上のアパートに住む、平山という男。
ググってみたら、小津安二郎監督作品の
「東京物語」の主人公も平山という名前らしいです。
平山の毎日はルーティンにのっとっています。
していることは違いますが、
私も同じような日々の過ごしかたをしていて、
このようなシーンを見ていると、
心が穏やかになるのを感じます。
(まあ私に限らず
ルーティンに従って過ごすというのは、
多かれ少なかれ、
みなさん共通するところなのではないかと思います)
平山は平日、トイレ清掃員として働いているのですが、
個人的に、公共のトイレ掃除をするかたかたは
本当に尊敬に値すると思っています。
いつもありがとうございます。
その平山が車で出勤時に聴くのが
カセットテープ。
カーステレオ、懐かしいですね。
その選曲がまた渋くていいのです。
「朝日のあたる家」などは、
以前、内田裕也さんも歌っていらっしゃいましたね。
平山は昼休みになると公園で昼食をとり、
フィルムカメラで木漏れ日などを撮影します。
そこで決まって出会うホームレスの人と会釈を交わすのも、
平山のルーティンに組み込まれているようです。
トイレ清掃員の同僚であるタカシは
砕けた言いかたをすれば
まあ本当にどうしようもない奴(笑)なのですが、
そのタカシを通じて平山はケイコという女の子と出会います。
ケイコは「いいものはいい」みたいな価値観の持ち主で、
平山のカセットテープの曲がいいと言って聴きたがります。
このへんのやりとりに、
今の若い人たちの柔軟性のようなものが
垣間見られて楽しかったです。
仕事が終わると平山は銭湯に行きます。
先日見た「敵」という映画でも
主人公の入浴シーンがあるのですが、
年齢を重ねた男性の体には
愛おしさを感じさせるような美しさがあると思いました。
この気持ちは私自身、
今の年齢になってはじめて感じた気持ちでもありました。
そのあと平山は、行きつけの居酒屋で
決まったメニューを注文します。
店主が「今日も一日お疲れさま」と言って
チューハイとおつまみを差し出します。
家に戻ると寝床で読書。
眠くなったら明かりを消して、
平山の一日が終わります。
休日になると、
カメラで撮ったフィルムを現像してもらい、
とっておくものと破棄するものに仕分けしたり、
古本屋に行って、本を買う際に店主の書評を聞いたり、
休日だけ通う居酒屋のママと話したりします。
あるとき平山の姪であるニコが家出をしてきて、
しばらくかくまっていると、
平山の妹であるケイコが黒塗りの車でやってきて、
ここで初めて平山が「ええとこの子」(笑)であることが分かります。
ケイコは平山に元の暮らしに戻るつもりはないのかと問いかけますが、
平山は首を横に振るのです。
平山の生活は一見
このまま変わりなく進んでいくように思われますが、
次第に周囲に変化が訪れていきます。
自分は変わらなくても、
周りが変わっていく。
このあたりは「諸行無常」を感じさせます。
どうです、見たくなってきましたか?(笑)
この映画にはところどころ、
著名なかたがちょこっとだけ出演するシーンが散りばめられているのですが、
そのなかでも私が「おおっ!」と思ったのは、
でらちゃんを演じられた吉田葵さん
でした。
そんなことも含めて、味わい深い、いい映画でした。
何が"PERFECT DAYS " なのか、
見終わったあとで思いを馳せるのもいいかもしれません。
そうそう、公式サイトの役所広司さんのインタビューもとてもよかったです。
よろしければご覧になってみてください。

見たいと思っていた映画が家で簡単に見れる、いい世の中になったものですね。